偏心シャフトとはシャフト軸の中心点から異なるシャフトで、代表的な自動車部品やコンプレッサー部品のクランクシャフトがです。偏心シャフトは複数の中心軸を持つことでピストン往復運動により大きな回転力を生む役割を持っています。そのため偏芯シャフトは重要部品に使われることが多く、偏芯公差要求の厳しさが特徴としてあげられます。

その公差要求を満たすためには、一般的に2種類の工法があります。①切削加工×研削加工では、切削加工→焼き入れ→焼きなまし→研削加工の順に工程が進んでいきます。一方で②鍛造×研削加工では、鍛造加工→焼き入れ→焼きなまし→切削加工→研削加工の順に工程が進んでいきます。加工工程数でみると、①切削加工×研削加工の方が少ないですが、偏心シャフトで重要なのは精度です。偏心箇所が大きい場合には切削加工では歪みが出てしまいます。そのために②鍛造加工×研削加工にて鍛造で歪みを抑える必要があります。全体最適で見ると、精度が担保出来ない場合には追加工を要し、コストアップや納期遅延となってしまいますので適切な加工方法を選択することが必要となります。

研削加工は最終工程での精度合わせに用いられやすい加工方法であり、その点VEの観点からご提案することが出来ます。当社は量産品の研削加工を得意としていることもあり、平面研削加工・外径研削加工・内径研削加工など、幅広く対応が可能です。1μmレベルの超高精度な平行度・平面度の加工が可能な平面・平行ホーニング加工機やリング形状の量産加工に最適なガードナースルー研削盤等、国内でも非常に希少な加工設備を取りそろえています。高品質な量産品でお困りの方がいらっしゃいましたら、お気軽に相談頂ければ対応可否をお応えすることも可能です。